すこやかの森
 
舞鶴共済病院
〒625-8585
京都府舞鶴市字浜1035番地
TEL:0773-62-2510
FAX:0773-64-4301

患者様の権利と医の倫理

当院では患者様と医療者が対等な関係で、お互いの信頼に根ざしたパートナーシップを築いていくことが最も大切なことであると考えています。
そのために、患者さまからご自分の病気や治療に関して、ご意見や要望を聞かせていただき、また、医療者が行おうとしている医療を十分に理解し、納得していただいた上で、相互に協力をしながら医療を進めていこうと努力しています。
     
平成22年12月1日 舞鶴共済病院

 

 

病院の基本方針

 

1.良質で安全な医療

  私達は安全で質の高い医療を目指し患者の信頼を得るよう全力を尽くします。

2.患者様を中心とした医療

  私達は患者様の人格・権利を尊重し充分な説明を行うとともに患者様の了解のもとに医療を行います。

3.地域との積極的な連携

  私達は地域の医療ニーズに応え地域と密接な連携を大切にします。
 

 

患者さまの権利

 

1.人格を尊重される権利

  個人の人格、価値観などが尊重される権利があります。

2.良質な医療を受ける権利

  安全で良質な医療を平等に受ける権利があります。

3.情報を得る権利

  すべての自己情報を知ることと、十分な説明を受ける権利があります。

4.自ら決定する権利

  病院・治療法について選択・拒否・変更する権利があります。

5.プライバシーが守られる権利

  診療の過程で得られた個人情報の秘密保持やプライバシーが保護される権利があります。

 

安全な医療の提供

 
患者様に安全な医療サービスを提供することは医療の最も基本的なことです。
私たちは、一丸となって安全な医療を提供します。
医療は患者様のためのものであって、主役である患者様が医療に参加することが、安全に医療を提供するためにも大切です。
患者様の安全を守るために、病院のさまざまな場所でご自分のお名前を名乗っていただくなど病院の安全対策にご協力いただいています。また、患者様と医療者との対話によって、医療内容に対する患者様の理解が進むとともに、お互いの理解が深まります。
 
 

 

「根拠に基づいた医療(EBM)」
「インフォームド・コンセント(説明と同意)」
「セカンド・オピニオン」

 
私たちは、正しい医療を提供するために「根拠に基づいた医療(EBM)」を実践します。また、私たちは、患者様が受ける医療の情報について、事前に正確に患者様に説明し同意を得ます(インフォームド・コンセント)。しかも、その説明は十分に患者様に理解されたことが確認できなければなりません。
病気やケガの診断や治療法について、患者様により良く理解していただくために、私たちはセカンド・オピニオン制度(他の医師や他院の医師の意見を聞くこと)の利用を推進しています。
 
 

 

インフォームド・コンセント(説明と同意)方針

 
当院におけるI.Cの実践は、下記のとおり「患者様の権利」を尊重した取り組みを行う。

患者様への説明に対する医療者側の取り組み

   
 

@ 医療者は、患者様の要望に応じた診療情報を提供し説明する義務がある。
  また、その際には平易な言葉で説明するように努めること。
  具体的には、表現の工夫(専門用語は出来るだけ使用しない)、 図やパンフレット
  の使用や作成を心がける。

   
  Aすべての自己情報を知ることと、十分な説明を受ける権利があります。
   
  B診療の過程で得られた個人情報の秘密保持やプライバシーが保護される権利が
  あります。
   
  C患者様の理解を深めるため、 説明内容及び情報提供内容を患者様 ・ 医療者側の
  共通の資料として、重要な説明事項は複写を行い、一部は患者様保管、もう一部は
  診療録に記録として残すものとする。
   
  D患者様自身が診療情報(診療録、検査記録等)の閲覧や複写を求められる場合は、
  当院の「診療情報提供(開示)に関する実施要綱」に基づき、速やかに開示する。
   
  E個人情報保護の立場から、患者様本人の許可無しに第三者(家族を含む)に診療
  情報を漏らしてはならない。なお、第三者に伝える必要がある場合には、患者様が
  指名したKey personに伝えるものとする。
   
  F患者様のプライバシーに触れる事柄(家庭事情、病名、病状など)に関する説明は、
  個別の 室で行うこととする。
   
  G患者様が他の医師、他の医療機関での相談(セカンドオピニオン)を希望される場
  合は、病状等を考慮し必要な診療情報の提供を行う。
   
  H予後不良の疾患(例えば悪性腫瘍)に関しても、出来る限り患者様の権利に即して、
  患者様本人が希望する適切な診療情報の提供を行う。
  ただし、患者様の性格、家庭環境、社会的背景などを考慮して、医療者側の裁量で
  説明内容に多少配慮を加えてもよいが、その旨は患者様が指名したKey personに
  伝えるものとする。
   
  I新薬の治験、新しい治療法の開発を目指す臨床研究的な性格を含む、医療、体外
  受精、臓器移植、遺伝子治療、脳死判定など倫理基準や法律に触れる医療は、事
  前に 病院に答申し所定の手続きを行うこととする。
   
  J理解能力や同意能力が問題となる患者様や医療(精神科医療、小児、認知症性、
  老人、救急医療等)に係る説明では、保護者や後見人が付き添いの上行う。
   
  K医療者側の重要事項説明に対する患者様の同意は、原則として患者様の署名を
  もって記録を残すものとする。
   
    平成18年3月1日施行
     

 

患者様の相談窓口

 
通院や入院に関して、患者様やご家族の不安やいろいろな問題、プライバシーや院内のあらゆる苦情や質問事項には、「患者様相談窓口」と「医療・介護相談室」が対応します。医療・介護相談室では、ケースワーカーが経済的な問題、社会復帰、各種申請の相談受付や指導・助言を行います。
医療サービス全般にわたる質問や苦情、提案、要望などは患者様相談窓口にお伝え下さい。また、院内の投書箱、インターネットのホームページへのお便りも受付しております。
 
 

 

パートナーシップのための具体的な内容

 
   
 

@ 入院案内や院内掲示に「病院の基本方針」や「患者様の権利」を掲示しています。

   
  A医療者は、患者様やご家族のお考えをお尋ねします。
   
  B医療者は、患者様に理解していただけるよう十分な説明をします。
   
  C他の医師や他院の医師の意見を聞くセカンド・オピニオン制度を推進しています。
   
  D患者様と医療者が情報を共有するため、「クリニカル・パス」を 活用して治療の流れ
  を理解していただいています。
   
  E患者様の転倒の危険性について評価し対策を立て、患者様やご家族と協力して転
  倒防止に努めます。
   
  F患者様やご家族に理解していただける栄養指導や服薬指導をしています。
   
  G患者様やご家族が病気を理解していただけるよう勉強会の開催やパンフレットを配
  布しています。
   
  H合同カンファレンスや担当者会議など、患者様・ご家族と医療者が一緒に考え、 意
  見交換する場をもっています。
   
  I患者様やご家族の会の活動を支援しています。
   

 

舞鶴共済病院職業倫理

 
当院職員は、職責の重大性を認識し、医療を通じて人と社会に貢献します。
   
 

@ 職員は、患者様の人格・権利を尊重し、心温かく接するとともに、 医療内容やその
  他必要な事項についてよく説明し、信頼を得るよう努めます。

   
  A職員は、患者様の個人情報の保護に関して、当院の基本方針、院内規則を遵守し
  職務上の守秘義務を果たします。
   
  B職員は、医療の公共性を重んじ、医療を通じて社会の発展に尽くすとともに、法規
  範を遵守します。
   
  C職員は、医療従事者としての尊厳と責任を自覚し、教養を深め、人格を高めるよう
  に心掛けます。
   
  D職員は、生涯学習の精神を保ち、知識と技術の習得に努めるとともに、その進歩・
  発展に尽くします。
   
  E職員は、互いに尊敬し合い、良き協力関係のもとに医療に尽くします。
   
  F職員は、自己の健康管理に努め、清潔さを保ち、華美にならないよう心掛けます。
   
  G職員は、患者様・家族から金品を受け取りません。
   

 

患者様やご家族に協力していただきたいこと

 
   
 

@ 医療の主役は患者様自身です。私たちは患者様の病気やケガを治すお手伝いを
  したいと考えています。

   
  Aアレルギーやこれまでの病気やケガのことなど、ご自分の健康に関することは出来
  るだけ詳しく教えてください。
   
  B私たちの説明が判らない場合や納得できない時は、遠慮なくお尋ね下さい。
   
  C他の医師や他院の医師の意見を聞くことについて、遠慮なくお申し出下さい。
   
  D医療の安全を確保するための規則や他の患者様との共同生活を維持するための
  約束事をお守り下さい。
   
  E安全な医療を提供する努力をしていますが、残念ながら医療に絶対はありません。
  常に意図しない結果が起こる可能性があることをご理解下さい。
   
  F当院は、研修医、医療技術学生、看護学生などの研修施設となっております。
  厳重な指導のもとに研修を実施しておりますのでご理解・ご協力をお願いします。
   
  G職員は、患者様・家族から金品を受け取りません。
   

 

 

終末期医療の基本方針

 

1.基本精神

  患者の意思を尊重し、真に患者にとって必要とされる医療を提供していく。

2.定 義

  明確に診断された悪性腫瘍に対象を限定する。
末期状態とは、原疾患に対する治療等が期待できない状態を指し、概ね余命6ヶ月程
度である。

3.告知

  末期状態になってからも可能な限り告知を行うべきである。
ただし、患者の希望、精神状態、家族の意向等に十分留意すべきである。
  告知の時期、方法は、主治医が判断し、決定する。

4.治療方針の決定

  患者の意思を反映した、それぞれの患者に適した治療を実施していく。

5.終末期における治療等

  (1) 苦痛緩和
   苦痛緩和の解消のために最大限の努力をする。
  (2) 過剰な延命治療
   「過剰な延命治療」は、避けるべきであり、末期の患者が過剰な延命治療の拒否
   を申し出ているときには、これを尊重して治療を実施する。
  (3) D N R ( do not resuscitate)
   D N R ( do not resuscitate)の意思を事前に確認しておく。
   DNR方針が決定した場合、これに従うものとする。 
   患者・家族の希望に反し、蘇生術が行われるようなことがあってはならない。
  (4) リビング・ウィル
   リビング・ウィル(書面)が提出された場合、最終判断は、主治医が行う。
   判断に迷う場合は、倫理委員会において検討する。

6.積極的安楽死について

  直接に患者の生命を終わらせる技術を当院では用いない。

7.家族へのケア

  家族の支援のもとで患者が安らかに過ごすことができるよう、また、家族自体が精神
的・社会的課題を乗り越えていけるよう、情報提供や助言を行っていく。
 

 

生殖医療の基本方針

 

1.出生前診断

  (1)母体血清マーカー
   クアトロテスト検査など母体血清マーカー検査は、全妊婦に対して、検査の目的、
   便益、限界に関して、十分な説明を行い、希望者にのみ検査を実施する。
  (2)胎児超音波検査におけるNT(nuchal translucency)
   NTに関する情報は、妊婦またはカップルには原則として伝えない。
   情報提供する場合は、検査の限界を含めた十分な説明を行う。
  (3) 胎児超音波検査におけるその他の形態異常
   胎児超音波検査から得られる形態異常に関する情報は、基本的には妊婦また
   はカップルに伝える方針とする。
  (4) 羊水穿刺、絨毛採取
   羊水穿刺、絨毛採取など侵襲的な出生前診断は、適応を慎重に考慮して実施
する。

2.不妊治療

  配偶者間人工授精(artificial insemination by husband`s semen, AIH)のみを行う。

3.人工妊娠中絶

  基本的には、妊婦の意志決定を尊重するが、妊婦(及び配偶者)に十分な情報を提
供し、カウンセリングを行う。
 
 
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